【必聴】フルートが活躍するオーケストラの名曲おすすめ5選!

フルートはクラシックをはじめ、ジャズやボサノヴァなどいろんなジャンルの音楽で大活躍する楽器です。

今回はクラシックの中でも「フルートが活躍するオーケストラの名曲」をみなさんにご紹介したいと思います。

フルート奏者の目線から「フルートの魅力がたっぷり」というものを選びました。

目次

フルートが活躍するオーケストラの名曲5選

フルートが活躍するおすすめのオーケストラ曲はこちらです!

  • C.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
  • M.ラヴェル:ダフニスとクロエ 第二組曲
  • B.スメタナ:わが祖国より第2曲 ”モルダウ”
  • G.ビゼー:歌劇「カルメン」より 第3幕への間奏曲
  • P.チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より ”葦笛の踊り”

C.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

最初に紹介するのはドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」です。

この作品はフランスの詩人、ステファヌ・マラルメの「牧神の午後」を読んだドビュッシーが感銘を受けて作曲されました。

牧神を象徴する「パンの笛」の役割を担うのがフルートです。

冒頭にあるフルートのソロはとても不安定で響きの悪い中音域のCis(ド#)の音からはじまります。
ドビュッシーはフルートの欠点であるこの音を、この曲の独特な雰囲気を出すためにあえて利用しました。

この曲以外にも「牧神」をテーマに作曲したものがいくつかあります。

その代表的な作品の1つに無伴奏フルートのための「シランクス」(1913年作曲)があります。

牧神の午後への前奏曲はロシアのバレエプロデューサー、セルゲイ・ディアギレフの主宰する「バレエ・リュス(ロシアバレエ団)」の公演でヴァーツラフ・ニジンスキーが振付をつけて、「牧神の午後」として上演されました。

作曲家 日本語:クロード・アシル・ドビュッシー

欧文:Claude Achille Debussy

曲名 日本語:牧神の午後への前奏曲

欧文:Prélude à “L’après-midi d’un faune”

初演 オーケストラ:1894年12月22日

バレエ:1912年5月29日

演奏時間 約11分

M.ラヴェル:ダフニスとクロエ 第2組曲

次に紹介するのは、ラヴェルのダフニスとクロエ 第2組曲です。

この曲は先ほど紹介した「バレエ・リュス(ロシアバレエ団)」の公演のために、ディアギレフがラヴェルに依頼し作曲されました。

1912年5月13日から6月10日かけてバレエ・リュスの1ヶ月間のパリ公演に4つのプログラムを用意していました。
4つのプログラムの中にダフニスとクロエと牧神の午後がありました。

先に公演をしたのが「牧神の午後」。ニジンスキーのセンセーショナルな振り付けが話題を呼び追加公演をすることになりました。

バレエ「ダフニスとクロエ」は当初予定していたう6月5日の初演日から6月8日変更になりました。

その後1913年に、バレエの第3場の音楽をほぼそのまま抜き出し、第2組曲として出版されました。

各楽器の魅力を引き出し、オーケストラ全体の響きの美しさが際立つ作品です。
ラヴェルの管弦楽作品の中でも人気が高い作品です。

第2組曲の「無言劇」にはフルートのSolo、フルートパートのSoliがあります。

作曲家 日本語:ジョセフ・モーリス・ラヴェル

欧文:Joseph Maurice Ravel

曲名 日本語:ダフニスとクロエ 第2組曲

欧文:Daphnis et Chloé 2ème Suite

初演 第1組曲:1911年4月3日
バレエ:1912年6月8日
第二組曲 構成 ・夜明け
・無言劇
・全員の踊り
演奏時間 第1組曲:約13分
第2組曲:約17分
バレエ:約55分

G.ビゼー:歌劇「カルメン」より 第3幕への間奏曲

3曲目は歌劇「カルメン」より第3幕への間奏曲です。

この曲は3幕がはじまるときに演奏されます。
ハープのアルペジオにのって、フルートが美しいメロディを奏でます。

カルメンは世界的にも人気のオペラ作品です。
親しみやすいメロディがたくさんあるので、他の曲もどこかで耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

実はさきほど紹介したダフニスとクロエと同じように、オーケストラのみで演奏できるように組曲としても出版されていて、オーケストラのコンサートでも多く演奏されています。
大きな違いはビゼー自身の手で組曲にされたわけではないという点です。

そのためいろいろな組曲が存在しています。

作曲家

日本語:ジョルジュ・ビゼー

欧文:Georges Bizet

曲名 日本語:カルメン

欧文:Carmen

初演 オペラ:1875年3月3日
演奏時間 1幕:約55分
2幕:約45分
3幕:約40分
4幕:約20分
合計:約160分

B.スメタナ:わが祖国より 第2曲 ”モルダウ”

4曲目はスメタナの「モルダウ(ヴルタヴァ)」を紹介します。

この曲は6つの交響詩からなる連作交響詩「わが祖国」の第2曲目。
モルダウ(ヴルタヴァ)というのは現在のチェコ西部に流れる川の名前です。

この曲は中学校の音楽の教科書などに乗っているので知っている人も多いのではないでしょうか。

オーケストラによって演奏されるタイトル付きの作品(標題音楽)のなかで、作曲家自身によって「交響詩」とつけられたものを言います。
フランツ・リストが「詩や絵画などの内容を描写するジャンル」として「交響詩」として名付けたのがはじまりです。

曲にタイトルがついていることで、自然の風景や踊り、動物の鳴き声などの描写を楽器の音色やメロディからイメージがしやすくなる効果があります。

スメタナは以下のように言っています。

[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#ccc” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”2″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]この曲は、ヴルタヴァ川の流れを描写している。ヴルタヴァ川は、Teplá VltavaStudená Vltava と呼ばれる2つの源流から流れだし、それらが合流し一つの流れとなる。そして森林や牧草地を経て、農夫たちの結婚式の傍を流れる。夜となり、月光の下、水の妖精たちが舞う。岩に潰され廃墟となった気高き城と宮殿の傍を流れ、ヴルタヴァ川は聖ヤン(ヨハネ)の急流 で渦を巻く。そこを抜けると、川幅が広がりながらヴィシェフラドの傍を流れてプラハへと流れる。そして長い流れを経て、最後はラベ川へと消えていく。
引用元:わが祖国wikipediaより[/st-mybox]

作曲家 日本語:

欧文:

曲名 日本語:

欧文:

初演 第2曲モルダウ:1875年4月4日
わが祖国 一覧 第1曲:ヴィシェフラド
第2曲:モルダウ(ヴルタヴァ)
第3曲:シャールカ
第4曲:ボヘミアの森と草原から
第5曲:ターボル
第6曲:ブラニーク
演奏時間 第1曲:約14分
第2曲:約12分
第3曲:約10分
第4曲:約13分
第5曲:約12分
第6曲:約13分

https://youtu.be/HJWmMhJkhDk

P.チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より ”葦笛の踊り”

最後に紹介するのはチャイコフスキーのバレエ音楽「くるみ割り人形」のなかから”葦笛の踊り”です。

くるみ割り人形はクラシックバレエの作品の中でも世界的にも人気の作品。

クリスマスの物語なので、クリスマスシーズンに上演されることが多いです。
テレビ、街中のBGMでもよく流れています。

チャイコフスキーの書くメロディはとてもロマンティックで美しく、ときに切なく、華やかな印象があります。

今回ご紹介する葦笛の踊りはフルートの軽やかでキラキラした可愛らしいメロディと、裏メロがロマンティックで印象的です。

実はバレエよりも、演奏会用組曲の方が初演が早いのです。
どうやら急に依頼があり、そのとき新作のものがなかったため、作曲中のくるみ割り人形のなかから、完成しているものをいくつかを抜粋して組曲として初演しました。

この演奏会用組曲はオーケストラのコンサートなどでよく取り上げられることが多いです。

作曲家 日本語:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

欧文:Pyotr Ilyich Tchaikovsky

曲名 日本語:くるみ割り人形

欧文:The Nutcracker

初演 演奏会用組曲:1892年3月19日

バレエ:1892年12月18日

演奏時間 演奏会用組曲:全8曲 約25分

バレエ:第1幕約45分 第2幕40分 合計:約85分

まとめ

今回は「フルートが活躍するオーケストラ名曲5選」というテーマでお届けしました。

フルートが活躍するオーケストラ曲にはこれ以外にもたくさんの作品があります。
どこかで耳にしたことのあるフレーズを実はフルートが奏でていた、、、なんてこともあるかもしれません。

この記事をキッカケにいろいろなオーケストラの作品に触れる機会になったらうれしいです。

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