【演奏に役立つ身体の使い方】呼吸の仕組み② 横隔膜の動き

こんな方におすすめ

  • 演奏中にうまくブレスが取れない
  • ブレスをしても息が続かない
  • もっとラクにブレスを取りたい
  • 呼吸の仕組みを知りたい

こんなお悩みをお持ちのあなたに向けてこの記事を書きました。

この記事では、呼吸の仕組みについて、簡単な解剖学的な知識を混ぜながらお話ししています。

ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。

目次

はじめに

管楽器や歌をされる方に限らず、楽器を演奏される方にとって「呼吸」はとても大切ですよね。

特に管楽器や歌は、自分の息が音になり、音楽を表現します。

僕自身フルートを演奏していて、

「息が続かない、、、」

「息がうまく吸えない、、、」

「息が吐きにくい、、、」

といったことにたくさん悩まされてきました。

これらの悩みに役立ったのが2つあります。

「呼吸の仕組み」を知ること

「自分の身体で何が起きているか」を知ること

この2つです。

効率的に身体を使って演奏するために、簡単な解剖学的な知識はものすごく役立ちます。

ですが、この知識を役立たせるために必要なのが、「自分の身体で起きていることを知ること」も大切です。

「ブレスを取るときにどんなクセがあるのか」、ということです。

これから何回かに分けて、「呼吸の仕組み」と「身体の動きを観察する遊び」を紹介します。

今回は、呼吸に大きく関わる筋肉の1つ「横隔膜」についてお話しします。

横隔膜はコントロールできるのか、できないのか

横隔膜についてたくさんの書籍やウェブサイトで書かれていますが、さまざまな意見があります。

横隔膜は「コントロールできる」と書いてあるものもあれば、「コントロールできない」と書いてあるものもあります。

えっ、、、結局どっちなの?ってなりますよね。

横隔膜は呼吸に大きく関わる筋肉ですが、コントロールできるのか、できないかはハッキリとはわかっていない見たいです。

なので「まだまだ謎が多い不思議な筋肉」ということにしておきましょう。

僕は専門家ではないので、横隔膜がコントロールできるか、できないかについては深く言及しません。

体の奥深く、内部にある筋肉をインナーマッスルと言いますが、横隔膜もそのうちの1つとして思っておくぐらいがちょうどいいのかもしれません。

横隔膜の大きさと位置

横隔膜がどれぐらいの大きさなのか、どこにあるのかを画像で一緒に確認しましょう。

横隔膜の動き

横隔膜の動きはとてもシンプルです。

横隔膜の動き

  • 息を吸っているときに、下がる
  • 息を吐いているときに、上がる

普段何気なく呼吸を繰り返しているとき、横隔膜は上下に動いています。

横隔膜が下がると、、、

横隔膜が下がると、横隔膜よりも下にある内臓は脊椎に沿って下方向に移動します。

横隔膜に押された内臓が下方向に移動すると、下腹がふくらんだように見えてしまうときがあります。

あくまでも推測の1つにすぎませんが、この状態だけを切り取って、「お腹に息を入れるように吸う」というのが広く知られるようになってしまったのでは?と考えています。

お腹がふくらんでいるように見えるだけであって、「お腹に息を入れるように息を吸う」というのは身体の構造に合わない「意図」になってしまいます。

しつこく聞こえてしまうかもしれないですが、お腹に息は入りません。息は「肺」に入ります。

横隔膜よりも意識できるのは「肋骨の動き」

横隔膜以外に呼吸に大きく関わっているものがもう1つありましたよね。

肺がふくらむためのスペースを作る動きをしてくれる『肋骨』です。

横隔膜を意識的にコントロールできるのか、筋肉として使えている感覚があるのかは僕には正直わかりません。

ですが、肋骨の動きは意識的にコントロールすることができます。

より多くの息を吸う必要があったら、肋骨の動きを増やしてあげることで、肺のふくらむスペースが増えます。

結果的に肺に息が多く入ります。

次は呼吸をしているとき、身体でどんな動きが起きているのかを一緒に確認しましょう。

息を吸うときの動き

息を吐くときの動き

これらの動きが繰り返し起きることで、呼吸ができています。

まとめ

横隔膜

  • 横隔膜がコントロールできるか、できないかはまだハッキリわかっていない
  • 息を吸うときに、下がる
  • 息を吐くときに、上がる
  • 横隔膜が下がると、内臓は脊椎に沿って下に下がる

息を吸うときの動き

息を吐くときの動き

呼吸の仕組み②でした。

次回は「お腹の緊張」についてお話しします。

レッスンでは、実際に演奏しているところなどを見させていただきながら、その人に合った身体の使い方などを提案させていただきます。

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