フルート奏者、アレクサンダーテクニーク教師の岡本元輝です。
先日ドイツへ一人旅へ行ってまいりました。
先日フルートのレッスンを受けにドイツへ一人で行ってきました。
人生初の海外一人旅!
めっちゃ不安でしたが行ってよかったと思っています。
これから一人で海外に行く方がいたら少しでも参考になればいいなと思います。
ドイツ一人旅:4日目
4日目 Matthieu Gauci-Ancelin先生のレッスン
この日はベルリンに滞在して初めての快晴!!
ものすごく空が広くって透き通っていて綺麗でした
4日目はフルートのレッスンを受けに行きました!
この旅のメインイベントです!
最近までハンスアイスラー音楽大学で教えていたMatthieu Gauci-Ancelin先生のレッスンを受けました。
先生のご自宅に行くために、はじめてのU-Bahnに乗ったり、切符を買ったりしながらマシュー先生の自宅を訪ねました。
U-Bahnの切符はベルリン1日乗車券を買いました。
レッスンだけだったら1日乗車券は買わなかったけど、夕方に行きたいところがあったので購入。
前は7€だったみたいだけど、今は8.6€になってました。
バスもこれで乗れるし、S-Bahnにも乗れるのでお得です。
レッスンでのアドバイスをまとめました!
レッスンまとめ
受講曲
・J.S.バッハ Flute Sonate BWV1020 Mov.1
・H.ディティユー Sonatine
J.S.バッハ レッスンまとめ
・テンポ、リズムが正確であること。
・長い音のときにテンポを忘れずに感じていること
・3拍子のリズム感に乗ること。
→これらに関してはホントに向き合わなきゃいけないと思ってます。
伸ばしのときに頭の中で拍子を数えるのが苦手。
こういうときにメトロノームの重要性をひしひしと感じます。
・フレージングと拍子の関係性を意識すること
・フレーズの音型、ハーモニーによる音色の変化によってキャラクターを使い分ける
→1楽章は3拍子。大事なのは3拍目から1拍目への方向性。
音のイメージをしっかりと持つことが大切。
トランペットみたいな発音なのか、クラリネットみたいな音なのか。
明るい音?暗い音?なのか それに応じて音のニュアンス、強弱の変化も大事。
・タンギングの発音の種類を増やして使い分けること。
・音の発音を明確にすることで、立ち上がりをよりクリアにすること。
→タンギングはいま絶賛取り組み中のことだからものすごく納得!もっともっと息が流れて話してるようにフルートを吹きたいと思いました。
H.ディティユー Sonatine
・曲の世界観を多彩な音色、キャラクターで表現すること。
→例えば
《ディティユーの冒頭》
最初から密度のある音よりは、少しぼやけた音色。
ぼやけていても音の芯と響はなくならずに吹く。
濃い霧の中で近付かないと顔がわからないぐらいぼやけている見たいなイメージ。
そこから曲のメインストーリーにつながっていく。
・タイ、スラーの取り扱い要注意。
→バッハと同じ。タイ、スラーの取り扱い要注意。冒頭は7/8拍子なので特に要注意。
・スラーのフレーズで途中に変なレガートを付けずに吹く。
→楽譜には書かれていない所でレガートを付けていました録音聞いたらめっちゃ不自然だった。
サラッと、流して大丈夫。
・ワンフレーズの中になる音の役割を意識すること
→どの音に重さを置くのか、どこに向かっていくのかをクリアにすること。
全部が同じニュアンスではない。
・アーティキュレーションを明確にすること。
→タンギング、スラーの音一つ一つの音に輝きを持たせること。
マシュー先生は音の立ち上がりと、音色の純度がものすごく高いのです。
自分の音は全体的にぼやけていて、録音を聴くと先生との音の差に愕然とします。
・高音域の音程 E F Gisなど
→フォルテだと高くなりやすい。
息を出しすぎるよりは、咽頭を少し意識的に下げて、息のスピードを少し落とす。
喉を開ける、口の中を広くというよりは、咽頭の動きをメインに使いたい。
・ビブラートのバリエーション
→揺れ幅のコントロールは繊細に。甘いところと激しいところの塩梅大事。
・運指について
→つい楽だからトリルキィとか変え指を使っていたけど、オリジナルの運指でやったほうが断然いい音がする。
複雑な運指もなるべく正規の運指でやれるようにしたい。
先生によってFisの中指でやるのも『NG』って先生がいます。
・カデンツァ レガートやテンポ、間の取り扱いを柔軟に。
→レガートが書いてある音に表情、ビブラートを付ける。そこから緩急をつけながら上がったり、下がったりする。
レッスンを受けた感想
自分がいかに大雑把に曲を捉えて吹いていたのかと思い知りました。
特に音ひとつひとつのアーティキュレーションの不明確さとフレージングの大切さをマシュー先生から学びました。
そして表現することを常に楽しむこと。
レッスン中にもっと解放して、大きなホールで吹くようにと。
音楽の楽しさを引き出してくれるようなレッスンでした。
一番の学びは先生の音楽と音色を間近で聴くことが勉強になりました。
アパチュアの大きさのコントール、音色やタンギングのコントロールを間近で観察できたことは本当によかった。
さっきも書きましたが、自分の音と先生の音が違いすぎて衝撃的でした。
音の純度がものすごく高くって、ものすごく太い音がしました。
それでいて繊細なところはとてつもなく繊細。音色の幅が凄すぎました!!
何よりも音楽を表現する楽しさを彼は一番大事にしている印象でした。
人柄もとても優しく、フレンドリーで素晴らしい先生でした。
今年の5月あたりに日本に来るみたいなので演奏を聴きにいきたいと思います!
最後にマシュー先生の演奏をお聴きください!
4日目➁に続く。
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