こんにちは!
フルート奏者、アレクサンダーテクニーク教師の岡本元輝です。
先日フルートのレッスンを受けにドイツへ一人で行ってきました。
人生初の海外一人旅!
これから一人で海外に行く方がいたら少しでも参考になればいいなと思います。
ドイツ一人旅:6日目
6日目
6日目の午後はレッスンを受けに行きました。
ドイチュオーパー首席奏者のRobert Lerch先生です。
彼とは昨年のコンヴェンションでお会いしてレッスンを受けてみたいとその場でコンタクトを取りました。
Robert Lerch先生とのレッスン
【受講曲】
・J.S.バッハ Flute Sonate BWV1020 gmoll 1Mov.
・H.ディティユー Sonatine
・W.A.モーツァルト Flute concert Gdur 1mov. 2Mov.
J.S.バッハ レッスンまとめ
このソナタはヴァイオリンでも演奏することも頭に入れておくこと。
→僕の演奏は全体的に柔らかい。この曲はもっとエネルギッシュでアクティブな方向性を持っている。
タンギングについて
→簡単に言うと「柔らかすぎる」と言われました。
タンギングのバリエーションの少なさを実感しました。
発音矯正をしっかりと取り組みます。
マシュー先生とのレッスンでもタンギングについてはアドバイスがあったので速攻で改善したいトピックです。
アーティキュレーション
→バッハの楽譜には書かれているところと書かれていないところがある。
同じところを繰り返すところを強弱とアーティキュレーションを変えるのか、強弱だけにするのか。
全体のバランス、前後のバランスを考えて設定した方が良さそう。
関連性がなくなってしまうのは避けたい。
音楽の流れ、作り方に関して
→マシュー先生とロベルト先生それぞれの経験と価値観から生まれるアドバイスなんだってレッスンを受けながら考えていました。
どっちがいいのかというのはなくって、自分はこの二人から得たものをどう還元するのかが大事だなって思います。
音楽の良さって正解がほぼないところなんだって思えてきた。
自分が信じたものを最後に解放する
そのために練習したい。
ディティユー まとめ
冒頭部分
→冒頭の部分はものすごく大切だなと感じました。
テンポもあえてメインのところより少しゆったりに設定して、メインから戻す的なつくりを採用したい。これは早すぎても遅すぎてもダメな微妙な調整かな。ピアノと合わせるときに作り直したい。
ビブラートとエスプレッシーヴォ
→フレーズが高音域に向かって盛り上がったときに、良い響きにプラスビブラートを。ノンビブラートよりはビブラートを加えることで輝きを持たせる。
カデンツァ
→毎回似たようなフェルマータの長さだと退屈。
長すぎずに、伸ばしの音の方向性を明確に。
音のニュアンスの変化をどこで変えるのかが不明確なのをもっと明確にすること。
レガートの取り扱いに関して
→中間部の旋律。フレーズの溜めたいところ、弱めたいところで息の流れも止めてしまっていた。
結果としてビブラートがかけにくくなっていたことに気がつく。息の方向、当てる場所を変えることで変化させる必要がある!
タンギング スタッカート
→やはり柔らかくなってしまう。
特にパリッとさせたいところはもっとクリアに吹けるようにする必要がありそう。
その結果今持っている柔らかいタンギングとの対比が活かせるようになると思う。
アッチェレランドの取り扱い
→acceleのかけていくのが急に早くなりすぎているのと、それまでが遅すぎる。ゆっくりからはじめて気がついたらテンポに戻っていたみたいな感じ。そのときにリズムが崩れすぎずに行けるとなおよし。
モーツァルト まとめ
《1楽章》
フレージング
→拍子とリズムとの関係がものすごく大切。
そして倚音から解決する音の処理を丁寧に。
同じ四分音符でもどこに向かっているのかをクリアする。
アーティキュレーション
→これまで同様、もう少しはっきりと話す必要がある。
《2楽章》
テンポ設定について
→最初に吹いたときのテンポは少し流れすぎて早めでした。
32分音符も歌として捉えられるテンポが大切。
倚音の扱い方と倚音に向かっていく音の取り扱い方
→どうやって倚音に向かうのか。フレーズによって変える。
どこが重くて、どう収めるのか。
モーツァルトはレッスンの時間が短かったので軽めでしたが、それでも得るものはたくさんありました。
ロベルト先生はとっても気さくで優しい方でした。
普段オペラで演奏している方なので歌うこと、表現をすることをものすごく大切にしている方だと思いました。
パワフルな演奏がとっても魅力的でした。
日本にプライベートで来日されることがあるのでまたいらしたときに聴いていただきたいなって思ってます。
6日目③につづく
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