【フルートの名曲】ジョリヴェ作曲:リノスの歌

こんにちは!

横浜市神奈川区でフルート教室をしている岡本元輝です!

今回ご紹介するフルートの名曲は、アンドレ・ジョリヴェ作曲のリノスの歌です!

リノスの歌は、ジョリヴェのフルート作品のなかでも人気の作品で、

フルートらしい美しい音色と荒々しい音色、独特な雰囲気が魅力です!

作品名リノスの歌
作曲家アンドレ・ジョリヴェ
生国フランス
生没年1905-1974
作曲年1944年
演奏時間約12分

アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)は、フランスの作曲家で音楽教育者。

フランスの作曲家のなかでも、強烈な個性を解き放っているジョリヴェ。

日本にも来日したことがあるそうですよ!

目次

アンドレ・ジョリヴェ作曲:リノスの歌

リノスの歌とは?

楽譜の冒頭に、このように書かれています。

「リノスの歌は、ギリシャの古代文明における挽歌の変形、すなわち葬送の悲歌、叫びと踊りが交錯する哀歌である」

挽歌、悲歌、哀歌。

それぞれの意味を調べてみました!

挽歌とは 死者をいたむ詩歌 

悲歌とは 悲しみのこもった感傷的な調子の歌。エレジー

哀歌とは 悲しみの心を述べた歌。エレジー。

ジョリヴェがリノスの歌で表現したいものはなんだったのか、、

演奏するためのとっても大切なヒントになりますね!

ギリシャ神話に登場する人物

諸説あるのですが、、、

ギリシャ神話に登場する「リノス」は、竪琴と歌の才能を持ち、「死んだ英雄を悼む歌を奏でる」人物として描かれています。

しかし、竪琴の弟子である英雄ヘラクレスに殺されてしまうという悲劇的な最期を迎えます。

リノスの死を悼み、兄のオルフェウスが歌ったとされるのが「リノスの歌」と言われています。

パリ音楽院の卒業試験曲!?

リノスの歌は、1944年にパリ音楽院の卒業試験のために作曲されました。

このときの卒業生のなかには、20世紀最高のフルート奏者と言われる、ジャン・ピエール=ランパルがいます。

第二次世界大戦中に書かれている

ここで着目したいのが、第二次世界大戦中の1944年に作曲された、ということ。

ジョリヴェがリノスを題材にしたのも、戦争で亡くなった人々への想いがあったのかも、なんて考えてしまいます。

アンドレ・ジョリヴェ作曲 リノスの歌 演奏動画

リノスの歌は2つの編成で書かれています。

フルートとピアノ版と、

フルートと弦楽三重奏、ハープ版です。

ピアノ版

フルートとピアノ版の演奏です。

室内楽版

室内楽版の演奏です。

室内楽版は、フルートと弦楽三重奏、ハープという少し変わった編成に書かれています。

ピアノ版とは違った雰囲気が、この室内楽版の魅力かもしれません。

さいごに

このリノスの歌は、いまは亡き恩師、故・甲斐道雄先生の合宿に参加したときにレッスンで見てもらった思い出の曲。

10年以上も前のことですが、あれが道雄先生との最後のレッスンになるとは思ってもいませんでした。

弥栄高校の小さなレッスン室で過ごした道雄先生との3年間。

大学受験前のご自宅でのおさらい会や、大学生になってから参加した秩父での道雄門下の合宿。

僕にとってかけがえのない大事な思い出です。

実は、リノスの歌を試験やコンサートなどで取り上げたことはないのですが、

今年の11月29日のリサイタルで演奏いたします!!

僕にとっての英雄の一人、道雄先生のためにがんばります!

ぜひ聴きにいらしてくださるとうれしいです!

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